姿勢と運動

ヒトの動きは大きく分けて”姿勢”と”運動”に分けられます。

姿勢と運動は悦の働きからおこる

ここでは「座って目の前にあるリンゴをとる」ことを例えにして説明してみたいと思います。

姿勢と聞くとじっとしているように思うかもしれまっせんが、実は、手を伸ばす時も姿勢は保たれ続けています。

つまり手を伸ばす動きが”運動”、その間座っている姿勢を保つことが”姿勢”です。

姿勢と運動は制御する神経の経路が異なります。

多くの患者さんは動くことに注意を向けていますが、神経疾患の方の多くは姿勢の制御に問題があります。

ボバース概念ではかつてより、姿勢制御を”Postural set(ポスチュアル セット=姿勢セット)”と呼んで、随意運動の前に姿勢(構え)を正すことを行っていました。

今日の科学では脳内では姿勢制御が運動の発現の数百ミリ秒前に起こることがわかっています。

ということは、体の筋肉に起こる変化は、

  1. 姿勢(構え)を正す
  2. りんごに手をのばしてとる

ということになります。

まとめ

ですので、2つ目の「リンゴに手を伸ばす」や「リンゴをとる」ことばかりやっていても、この行為は成立しないわけです。

リハビリの中では、”姿勢”と”運動”両方のを考えることが重要で、リンゴを美味しく食べるためには質の良いリハビリが必要です。